筆者年表に沿いながらの映画一口メモ、
以前のは 一口感想 vol.1 一口感想 vol.2 一口感想 vol.3です。
vol.4 行きます。
エレファント・ソング
監督:シャルル・ビナメ
グザヴィエ・ドランが脚本に惚れ込んで出演を切望したって宣伝されていた「エレファント・ソング」は学生と教授の会話劇。凄まじい会話劇です。すごいです。会話劇は大抵の場合すぐれた戯曲が原作だったりしますがこれもそう。原作戯曲の作者が映画の脚本も書いてます。
ギャラクシー・クエスト
監督:ティム・アレン
1999年のスタートレックパロディSF。めっちゃ面白いです。これ無名のインディーズ作品でなくドリームワークスのヒット作品ってんだからすごいです。今や伝説となっていますね。スタートレックはよく知らないですけど、それでも大はしゃぎする面白さを堪能できました。
アリスのままで
どんな映画にも出演する凄腕女優ジュリアン・ムーアが若年性アルツハイマーの言語学者を演じます。言語学者って設定は辛いほど効いてきます。ジュリアン・ムーアの演技さすがです。
ロスト・リバー
ライアン・ゴスリングが監督した新鮮な映画。監督の好きなテイスト、作りたい映画、やりたいこと、とても伝わります。大丈夫、好きなものは共通していますよ。
エレナの惑い
まーくんことアンドレイ・ズビャギンツェフ監督の傑作。すこぶる傑作。孤高の傑作。凄いの観た。凄いの観た。これは感想文のメモも書き殴っていますがまとめ切れていなくて記事にし損ねてます。語りきれない。でも言いたいことはいっぱいあります。何という映画を作ったんだ、まー君ったら。
the Eye 2
一作目の「the Eye」はとても面白かったんですがパート2は大したものじゃないです。良いシーンが1〜2箇所あります。そんだけあればまあいいかな。
それでも恋するバルセロナ
昔ウディ・アレンが苦手だったんですが今では作品大好きです。世界ご当地シリーズのスペイン版。気に入らないわけないじゃないですか。もうね、これもね、めちゃんこ面白いです。レベッカ・ホール、スカーレット・ヨハンソン、ハビエル・バルデム、ペネロペ・クルス、豪華キャストがあれよあれよと。ちょいエロいし。
ロンドンゾンビ紀行
あーっ。ロンドンゾンビ紀行、これいつ見たっけ。2014年頃?忘れましたが作品は忘れません。好き好きテイストが詰まりまくった魂のゾンビコメディ。素晴らしすぎて思い出しても泣けてきます。最っ高。
散歩する惑星
2000年頃の映画です。どこにもメモすら残っていないですけど、とても重要な映画です。人生の大傑作のひとつ。怖さと面白さとまろやかさと攻撃性と悪夢感とコマーシャリズム。これほどの作品は滅多にありません。ロイ・アンダーソン監督の三部作のこの後の二作品にはなくて「散歩する惑星」にだけ存在するとてつもない力が実はあります。三部作見終わった時に何か書きたくてうずうずしていましたが、うずうずしていたのも5年前かよ。
愛おしき隣人
ロイ・アンダーソン監督の三部作、二作目がこれ。「愛おしき隣人」はシニカルさやハートウォーミングがやや強調されつつ、不気味感も健在。それにしても新婚旅行のところは良いシーンでしたね。まさに夢のようなシークエンス。街角もいい。「散歩する惑星」の猛毒はあまりありませんが、これはこれで忘れられぬ名作です。
愛より強く
ファティ・アキン監督のデビュー作でしたっけ?若々しさ溢れる青春映画です。若々しすぎてちょっと今見たら照れます。照れますが力あります。面白いシーンもたくさんあります。
レヴェナント
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督、こういう映画を撮る人になってしまいましたねえ。実力も技術力もあるし「レヴェナント」もすこぶるいい出来で文句などあるはずがないのですが、ちょっと技巧に走らない脚本勝負の映画も恋しいです。
ファンキーランド
ジェシー・アイゼンバーグ主演です。ドタバタし動きまくるストーリーに翻弄される登場人物、王道アメリカ文学って感じもちょっとあるコメディで面白いよ、これ。
サイの季節
話のきっかけに引きずり込まれて、良作の予感!と前のめりに見続けているうちにだんだん辛気くさくなりました。すいません。文芸系でも、こっち系のは、やや苦手です。深刻ぶってないで話を進めろや—なんて思ってしまいました。いえ、ぐっと来るのは来ますよ。来ますけど、ちょっと辛気くさかった。
人狼村
MovieBoo的には「人狼村」の感想を書けていないのは大失態です。人狼村。たまらん。大好き。もちろんスペイン映画で、カルロス・アレセスを筆頭によく知る人も何人かちらほら。この映画ったら最っ高。今確認したら下書きにたっぷり書いとるわ。近々感想文として公開するかも。
夏をゆく人々
アリーチェ・ロルヴァケル監督作品。アルバ・ロルヴァケルの妹さんです。アルバも出演しています。養蜂業を営む田舎の一家のお話。これも印象深い傑作ですよ。力がありますし、印象に残るシーンもたくさんあります。名作と言ってもいいです。アリーチェ・ロルヴァケルさんは天才かもしれない、などと下書きして数年後、「幸福のラザロ」を引っさげました。世紀の大傑作を世に放ってしまいましたね。今こそ再び「夏をゆく人々」を見直す価値あります。
皆殺しのバラッド
皆が震え上がるメキシコ麻薬戦争のドキュメンタリー。すっごく期待していましたが、映画としては普通のテレビ的ドキュメンタリーの技法で、代わり映えしなくてそこが残念でした。描く内容は濃いし撮影を思うとドキドキしますし、その仕事には価値あると思いますが。
ルック・オブ・サイレンス
「アクト・オブ・キリング」の続編。見応え十分。「アクト・オブ・キリング」ほどの映画的な凄まじさはありませんが、内容は一級です。映画スタッフの件とか、鷲づかみにされるシーンもあります。観た当時は言いたいことがたくさんありました。きつい映画ですが観といたほうが人生のためです。
クリムゾン・ピーク
ギレルモ・デル・トロ監督のゴシックホラー的な映画ですね。話も捻っていてとてもいいです。映像も綺麗。
マザーハウス
ベネズエラのホラースリラー。実は別の要素がこの映画の中心となるのですがそれは後半のネタバレに繋がるのでここは「家系のホラーかな」と思う程度でちょうどいい。複数時間軸のドラマを並列に描きつつ、怒濤のラストへ繋げる丁寧なプロット。雰囲気もやや重めで最後プチ感動もあるし、いい感じでした。
アメリカン・バーガー
あれ?アメリカン・バーガーも感想文書いてなかったっけ。それはしくじった。このどうでもいい作品こそ取り上げておかねばならなかった。これ、好きなんです。北欧お馬鹿スプラッタ。面白いよ。肉団子のところとか最後のほんわか感とか。ほんとですって。
監禁/レディ・ベンジェンス
被害者少女ががんばるエンタメ系監禁もの。主人公が監禁された女性たちを助けて回ります。
コーヒーをめぐる冒険
シニカル系のドラマ。青年のお話ですね。いい感じでしたが「何かみたい」と少し思ってしまいました。その何かが好きなテイストなので問題なし。オフビート系という言葉もかつてありましたがあまり好きな言葉じゃないので敢えて外します。書きましたが。
アクトレス
女優のお話。忘れられぬ映画です。とても良いです。ジュリエット・ビノシュとクリステン・スチュワートのコンビが最高で、突如としてクリステン・スチュワートの人気が(当社内で)跳ね上がりました。そういう意味でも人生に与えたレベルの作品でした。
ザ・ウォーター・ウォー
水道民営化にまつわる映画です。映画撮影が中心のストーリーなので社会派というよりドラマチックな部分に力が入っていて見応えあります。スペイン映画のお馴染みさんたちが出演、優れた映画です。水道民営化は先進国ですでに相手にされなくなって南米や新興国を狙い撃ちして国をボロボロにします。そういうところからも相手にされなくなり水道会社が最後に辿り着くのは世界のゴミ捨て場、日本ですね。ご愁傷様です。
ライアー・ハウス
2012年のホラーコメディ。家庭内のお話で、奧さんとお友達が大活躍。これめっちゃ好き。「あれおもろかったなあ」と未だに話題に出ることもしばしば。埋もれがちな映画ですがとにかくおもろい。
ハイエナ
汚職警官とか外国ギャングとかのバイオレンス。雰囲気系の演出でやや苦手でした。
ターナー
ターナーの物語です。伝記系といえばそうなんですが、この映画の映画としての面白さは群を抜いています。そもそも監督がマイク・リーという、それだけで傑作は保証されたも同然。主演のティモシー・スモールも最高。真面目な意味で名作映画。めちゃんこ良い映画です。
WIN WIN
「WIN WIN ダメ男とダメ少年の最高の日々」という邦題の安っぽさのせいで気づかなかったけどトム・マッカーシー監督作品でしたので慌てて観たんです。コメディで、レスリングとか出てくる話ですが、まあとにかく良いです。穏やかに面白いし、トム・マッカーシー監督作品に外れなし。
ABC・オブ・デス 2
「ABC・オブ・デス」のパート2ですね。楽しいひとときです。パート1よりやや力は落ちますがまあおまつりみたいな企画なので。
悪の華
クロード・シャブロル監督2003年の作品。ブルジョワ階級の一族の退廃的な有様。クロード・シャブロルの未公開作品として2011年頃に日本でも公開されましたね。飄々とした作風で魅力のクロード・シャブロル作品です。
ということで一口メモvol.4でした。個人的な年表では2016年頃の下書きから羅列。まだまだ続きます。
以前のメモは 一口感想 vol.1 一口感想 vol.2 一口感想 vol.3です。