劇場で見逃したので早速DVDで。DVDで出るの早いですね。
ラリー・コーエン原案による「フォーンブース」に継ぐ電話サスペンス。
「はて。電話ボックスの次は携帯か。大丈夫か?」と期待半分疑惑半分で臨みました。
緻密で濃厚な「フォーンブース」とは正反対の、ややコミカルなドタバタサスペンスであることが早い段階で示されます。やられた。一杯食わされました。これは失敗作か? ノンノン。それがとても心地よいんですよ。
あくまでも都合よく展開するスピーディな構成を楽しむ心の余裕も生まれ、「あー」とか「わー」とか言いながら脳天気に楽しめます。
脳天気ドタバタサスペンスを楽しみたい人にはちょうどいいでしょう。
さてそんなコミカルでご都合主義娯楽映画の本作ですが「フォーンブース」との共通点を見つけました。
最初、感情移入をはばかられるようなアホっぽい主人公が、だんだん良く見えてくるところです。
そう。「フォーンブース」も本作「セルラー」も、主人公の男が登場したばかりの時には見ていられないくらい馬鹿であったり鼻持ちならない奴だったりします。
それが不思議なことに、どんどんお話が進むと、これが なぜだか良く見えてくる。不思議ですねえ。上手いですねえ。
2005.10.02