ピアニストが淡々と生き延びる話で、幸運と人の情けに依存した不思議な物語です。強くたくましく戦い抜いた男の話ではなく、根っからのアーティスト気質というか、ふらーりふらーり適当にやっていたら他人の力で生き抜けたという感じです。
主人公を演じるエイドリアン・ブロディの飄々(ひょうひょう)とした姿がこの主人公の生き様にまさにぴったりで、最後には「お前、もうちょっと人に感謝しようよ」などと声をかけたくなるほどの無頓着ぶりです。
これが事実というのだから驚きです。このピアニストは天性のアーティストなんですね。原題の「The Pianist」にも大いに納得。
2007.3.3
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