で、ギルデロイはどうなんだ
2ページ目です。ここからは映画を見終えた人専用のネタバレ話ですのでご注意を。
で、ギルデロイはどうなんだという話で、この映画、基本的にギルデロイの神経衰弱の話ということはわかると思いますが、やはり精神分裂の話でもあるということが最後まで観たら明らかになります。
このオチはオチとしてどうのこうのじゃなく、こころ的にかなりきつい、辛くて、そして不憫な話です。つまり、最初からギルデロイの心は病みまくっていたんですね。
イタリア語がわからない英国人の筈なのにイタリア語で平気で会話します。観ているこちらがどんどん真相に近づくシーンが終わり近くに出現します。
そもそも寝泊まりしていたあの場所、最初から変なところに寝泊まりしているなと思ってたんです。
なぜ飛行機代をいつまでも払ってくれないのか、なぜみんな小馬鹿にしたような態度だったのか、最初から飛行機なんかに乗っていないし、初めての職場でもなかったんですね。彼の心の中だけの事実に対して皆冷淡だったわけで、トビー・ジョーンズの愛らしい顔立ちと相まって不憫さ可哀想さが噴出します。
ただのアート臭い芸術映画というだけでなく、このようなドラマ性もしっかりあって、「バーバリアン」はものすごく良い映画、というか、個人的にかなり好きな絶賛系映画でありましたという、それが結論です。
元旦早々いいの観た。心底いい映画観た。ものすごいの観た。
ていうか、今ごろ観た。
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