さすらいの女神たち

フランスでかつて有名だったプロデューサーのジョアキム(マチュー・アマルリック)が今ではアメリカでニュー・バーレスクのショーをプロデュースしておりまして、その彼がショーガールたちを引き連れて祖国フランスでのツアーを開始しています。

クスクス粒の秘密

移民が多く暮らす港町の港湾労働者として長年働いてきた61歳スリマーヌは、労働時間を半分に減らすか解雇と宣告されてしまいます。アラブ移民の家族の物語。これはすごい。これは凄いです。

グランド・ブダペスト・ホテル

ウェス・アンダーソン節全開の「グランド・ブダペスト・ホテル」は激動を駆け抜けるホテルマンの歴史と愛と知性のミステリーで理想の人間ファンタジー。

瞳は静かに

1977年軍事政権がクーデターを起こして政権を取った直後の頃のアルゼンチン、登場するのはちびっ子アンドレス8歳です。病院勤務の素敵な母と楽しく暮らしております。しかし悲劇が起き、それを境にアンドレスの世界が変わります。彼を取り巻く世界とその住人を見つめるアンドレスの瞳に震えが止まらない。

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ

ジム・ジャームッシュ2013年新作映画は珍しくも吸血鬼のお話。でも「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」の吸血鬼は音楽家で文学者で哲学者で詩人のボヘミアンたち。文化と社会に言及し、洒落と知性に満ちた理想世界のファンタジーを見せてくれる最高の一本。

クラウドアトラス

時代や国が異なる6つのエピソードを同時に描く宇宙的規模のSFヒューマニズム叙事詩。時代や国が異なるそれぞれのお話同士がどこか何か繋がっているという、輪廻というか宿命というか、どことなく大袈裟で面倒臭そうに見える「クラウドアトラス」ですが実に見応えのある大作。トム・ティクヴァが監督やっているパートもあります。

暗殺の森

ベルナルド・ベルトルッチ1970年の「暗殺の森」は、ファシズムへ傾倒する精神的軟弱男の物語で精神分析的ファシスト研究であり、30年代イタリアとフランスの世相と風俗の映画であり、伝統様式から現代的な様々な技法を堪能できる芸術技法のカタログであり、超カッコ良くて痺れる映像満載の究極映画

ルシアとSEX

フリオ・メデム監督2001年の「ルシアとSEX」は名作の呼び声も高い愛の映画。官能で幻想で文芸です。ホットでクール、大胆で繊細、明るいエロティシズムとどろどろの粘液地獄、愛の交差のミステリーにみんなイチコロよ。

アギーレ/神の怒り

ヴェルナー・ヘルツォーク作品、最近HDリマスターで再発されたりして盛り上がっております。こちらは1972年の「アギーレ/神の怒り」です。伝説の地を求めてアマゾン奥地に向かう分遣隊、彼らが向かうところはどこなのか。

チキンとプラム ~あるバイオリン弾き、最後の夢~

「ペルセポリス」のマルジャン・サトラピの長編映画二作目。死を決したバイオリニストの最期の8日間に現れる過去と未来をファンタジックに、ロマンティックに描きます。

吸血鬼ノスフェラトゥ

ヘルツォーク監督リメイク版「ノスフェラトゥ」のオリジナルとなったF・W・ムルナウ版「吸血鬼ノスフェラトゥ」(1922)です。オリジナルとリメイク、どういうところが同じでどういうところが違うのか。

スノー・タウン

オーストラリアで1999年に発覚し世間を賑わせた殺人事件についての実話ベースの物語。リアリズムの技法で徹底的に描く貧困と正義と暴力。ずっしり重苦しく、胃がごろごろ言うような不快感と絶望を感じて気分が落ち込むこと請け合い。

ハンガー・ゲーム

近未来の政府主催殺し合いゲームに参加する女の子のサバイバルアクション。ヤングアダルト小説のベストセラーを映画化したもの。主演ジェニファー・ローレンスだけが目的でこれ観ました。