ソハの地下水道

ナチス占領下のポーランド。下水道の検査員ソハは副業で空き巣狙いをやったりしている男で、ある日穴を掘って下水道に逃げようとしているユダヤ人と鉢合わせ。「金出しな。隠れ場所教えてやるから」と持ちかけます。

鶏小屋

実話を元にしているという少年の矯正施設で行われた虐待を描いた作品。タイトルから想起されるエログロやショッキングシーンが売りの映画というわけでもありません。

キリマンジャロの雪

不況の波が押し寄せるマルセイユ。人員整理の首切りがくじによって行われています。不況の港町を舞台に、ある中年夫婦に起きた事件とその顛末。

サーティーン みんなのしあわせ

不動産屋のセールスをしているおばちゃんが、ひょんなことから物件の一室で凄いものを手に入れ、それを巡ってアパートの住人との攻防が始まります。ブラックでコミカル、2000年「La Comunidat」(コミュニティ)というタイトルの傑作。

マカロニ・ウエスタン 800発の銃弾

かつて西部劇全盛時代にコストの安いスペインで撮影していたそうで、そのロケ地の撮影セットを残した「マカロニ・ウエスタン村」は今ではブームも去り寂れた観光地となっております。このウエスタン村の元スタントマン、フリアンとその仲間たち、そして尋ねてくる孫カルロスとの交流を描きます。哀愁ただよういい話に見えて、その実けっこうぶっ飛びの超個性派捻くれ映画。かなりいい!

スノー・タウン

オーストラリアで1999年に発覚し世間を賑わせた殺人事件についての実話ベースの物語。リアリズムの技法で徹底的に描く貧困と正義と暴力。ずっしり重苦しく、胃がごろごろ言うような不快感と絶望を感じて気分が落ち込むこと請け合い。

気狂いピエロの決闘

すさまじい威力。面白すぎてたいへんなことになります。ホラーにコメディにスプラッター。政治的社会派シリアスDVドラマから森のファンタジーに娯楽大活劇まで。狂乱の大傑作。

ルート・アイリッシュ

兵隊派遣の民間会社に所属し、イラク戦争やアフガニスタンに出向く傭兵たちにスポットを当てた「ルート・アイリッシュ」です。彼ら民間兵の無様で病んだ暮らしを描くケン・ローチの社会派鬱々ドラマ。

スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜

大統領予備選にまつわる選挙事務所サスペンス。リベラルで男前の州知事に付いて予備選で勝たせようと頑張る選挙スタッフのあれこれ物語です。野望と理想を抱く若きエリートコンサルタントの仕事ぶりをドキドキドラマで展開。

サラの鍵

1942年、フランス警察によるユダヤ人一斉検挙の朝、少女サラは弟を納戸に隠して鍵をかけ、すぐに戻ると告げますがそのまま隔離され後に収容所に連れて行かれます。
一方現代、女性ジャーナリストが引っ越してこようとしているアパートに、かつてフランス当局によるホロコースト事件の被害者一家が住んでいたことを知り調査を開始。
少女サラの過酷な人生と、サラを探す女性ジャーナリストの人生。

チェンジリング

1920年代ロサンゼルス。電話会社に勤めるシングルマザーのクリスティン(アンジェリーナ・ジョリー)の息子がちょっと目を離した隙に行方不明に。ちょっと遊びに行ってるだけ?誘拐?家出? 探します。警察にも届けます。だんだんと母は半狂乱。息子はどこ。息子はどこ。

明かりを灯す人

キルギスの山脈の麓にある小さな村の電気工。村人から「明かり屋さん」と呼ばれてます。かつて賑わい今では過疎っているこの村に、開発の波が訪れつつあります。明かり屋さんの仕事と生き方。

ゴーストライター

英国元首相の自叙伝を執筆する仕事を前任者の引き継ぎという形で請け負ったゴーストライターが、執筆もそこそこに何やら不穏な空気に影響を受けてこそこそと嗅ぎまわり始めます。
巨匠ロマン・ポランスキーが放つ良質ミステリー。

ボーダー

テキサス州エルパソ。ジャック・ニコルソン、ハーヴェイ・カイテルを中心に、メキシコからの密入国問題や、出鱈目な国境警備隊を絡めつつ描く社会派サスペンス。しかしその実態は西部劇的ヒーロー活劇映画。