消えた声が、その名を呼ぶ

ファティ・アキンが三部作の最終章との位置づけで描くアルメニア人虐殺をベースにした旅の男の物語。5カ国に渡るロケ、フィルム撮影、7年にわたる歳月をかけて完成したという気合いの一本。

昔々、アナトリアで

刑事検事に犯人警官穴掘り人に軍警察、むさ苦しい男たちがぞろぞろと車で荒野を移動しております。いや荒野でなくて畑や湧き水もありますが、不安感掻き立てる何もない小アジアの田舎の一角です。ここで何をしているかというと死体を探しているのです。

クロッシング・ザ・ブリッジ 〜サウンド・オブ・イスタンブール〜

東西文化の合流地点イスタンブールにノイバイテンのアレキサンダー・ハッケが赴き、様々な音楽家を訪ねて文化と音楽を探るドキュメンタリー。ファティ・アキン2005年の作品。

少女ヘジャル

悲惨な目に遭って生き延びたちびっ子クルド人少女ヘジャルと、妻を亡くした老人がひょんなことから出会います。社会的背景を持つちびっ子と老人の映画です。ちびっ子と老人映画にめっぽう弱いMovieBooです。これは来ました。これはぐっと来ましたよ。たまらん。これはもうたまらん。これべた褒め。

そして、私たちは愛に帰る

ドイツで暮らすトルコ系の年老いた父と子、その父が囲う娼婦、トルコで政治活動に身を投じ、国を追われドイツに不法入国してくるその娼婦の娘、一文無しのその娘を匿うドイツ人女学生とその保守的な母親。
ドイツとトルコの社会情勢に影響を受ける3組の親と子の絡み合う物語。愛と喪失、死と再生の旅路。ファティ・アキン監督2007年の名作。