ポール・ハギスの「クラッシュ」のエントリーに、ついでのように本作「クラッシュ」を紹介していたのですが、独立させました。
クローネンバーグ版「クラッシュ」の原作はJ.G.バラードのテクノロジー三部作のひとつ「クラッシュ」です。
交通事故から始まる話で、簡単にいうと交通事故による衝撃がエクスタシーに直結して忘れられなくなった変態たちのお話です。
原作のJ.G.バラードは「新しい波」文学運動の先駆者的存在で、 そう、ニューウェーブなんて言葉を生んだ人たちのひとりなんですね。そういえばJ.G.バラード氏は2009年の春に亡くなられました。
「クラッシュ」はバラードの言葉を借りれば「自動車事故をテーマに書かれたポルノグラフィである」 ということで、まあその通りです。ただしクローネンバーグ映画ではポルノ描写は比較的大人しめで、精神的変容のほうに重きを置いています。成人映画の指定を受けてましたが。
カンヌ国際映画祭 審査委員特別賞受賞。
変態好きの方は機会があればぜひどうぞ。
2010.09.07