ジャーナリズムと言っては大袈裟ですが、アメリカでは取材に基づく記事を書くのはもっぱら若いライターだそうで、誰もそれを一生の仕事と思っていなく、スターになるか管理職に向かうか異業種に転職するかしていくという。
そういったベースも、グラスのような人間を生み出す土壌に一役買っているのかもしれません。
さてこの作品はかなり実話に忠実に作られているそうで、緊迫感が大袈裟でなくかなりリアルです。
誰しもがちょっとした嘘をついたことがあり、 それがバレそうなドキドキ感は身に覚えがあることでしょう。身をよじるような居心地の悪さが旨く表現されていて、多くの人がある程度は感情移入してあたふたするのではないでしょうか。
主人公を演じるヘイデン・クリステンセンは気持ち悪いほど上手に演じます。このひと、スターウォーズの新しいほうのシリーズでアナキンを演じてラジー賞(しかも二度も)を取らされてしまって以降、どうもパッとしません。もしラジー賞が彼のお仕事に悪い影響を与えたのだとすればかなりお気の毒だと思います。
DVDにはオマケ映像として、本物のスティーブン・グラスや編集長が登場します。現役のこの人をモデルに、こんな映画を作るってのはすごいですね。
本編を見終わってからダブルで楽しめます。
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