この映画に満ちた優しさと慈悲はいったい何事ですか。上品で穏やかで気持ちの安らぐこの暖かさはなんですか。
しかも馬鹿馬鹿しいギャグやすっとぼけたお笑いや摩訶不思議なコミュニケーションが満載で、奇妙な間と小さなユーモアを詰め込んだこの素晴らしい映画はどういうことですか。
街、お店、コンテナ、配給場所、どこもかしこも住みたくなるようなここはどこですか。ヘルシンキですか。そうですか。
と、いうわけでアキ・カウリスマキ監督のとても素敵な素晴らしい映画です。
三部作として、他に「浮き雲」と「街のあかり」の名が挙がっています。
負け組や変な人を愛おしく描くチャンピオン、アキ・カウリスマキさんの魅力に満ちています。少し作風が他の作品と違うと感じますか?どうでしょう。最初はちょっとそう思ったけどあとで思い返せば気のせいだったかなと。
この方の作る映画の抜群の間合いは独自のものですが我々に肌で理解しやすくもあります。かと言ってわざわざ日本人名監督の名を今更挙げるのもどうかと思いまして。
やっぱりカティ・オウティネンさん、いい役で出ています。良いですよねえ、この人。この人見るだけでも価値ありますし。
“過去のない男” への1件の返信