麦の穂をゆらす風
アイルランド独立戦争後の英愛条約を巡っての内戦を背景に、関わる人々や対立する兄弟を描いたケン・ローチの傑作。
カンヌ、パルムドール受賞作品。
アイルランド独立戦争後の英愛条約を巡っての内戦を背景に、関わる人々や対立する兄弟を描いたケン・ローチの傑作。
カンヌ、パルムドール受賞作品。
息子を飛行機事故で亡くしたことから立ち直れない女性(ジュリアン・ムーア)が遭遇する息子の記録抹消事件。息子の写真やビデオ、思い出の品々が消え去った。何が起こったのか。
美大生ばかりを狙った連続殺人事件の捜査に挑むレオン警視が辿り着いたのはビストロ「突然死」。この変な名のビストロに集まるこれまた変でおかしな面々。泥臭くて最高なビストロ物語と事件。
アンデスの雪山で遭難した登山家を描いた実話ベースの物語。登山家本人のインタビューと再現ドラマによるテレビ・ドキュメンタリーのような変わった構成で描ききる。
「ヒットマンズ・レクイエム」はベルギーのブルージュを舞台に描く殺し屋たちの物語。風情がありシニカルでおかしく、哀愁漂い言葉を弄ぶ高度な言語感覚に裏打ちされた程よく力まないハイセンス優良作品。
ソウシリーズ、7作目にして完結編らしいです。ただしタイトルは「Saw 3D」ってだけで、最後ともラストとも言っていません。これは逃げ道か。
軍人の父親を持つ少年が見知らぬ土地で出会うフェンス越しのパジャマを着た少年。
アパルトヘイト体制の下、終身刑を受けていたネルソン・マンデラの監視する任務に就くことになった南アフリカ政府の刑務官ジェイムズ・グレゴリーの記録。
ひとり暮らしの頑固老人、少なくとも表面的には保守的で差別主義者で懐古の世界の生きています。クリント・イーストウッドが放つ老人ハードボイルド。
裁判所を定年退職したベンハミンは、忘れようにも忘れられない25年前に扱った事件についての小説を書き始めています。かつての職場を訪ね、元上司のキャリア、イレーネと再会。25年前の暴行殺人事件について腑に落ちない思いを巡らせます。
実直な巡査の竹田(菅田俊)が刑事に選抜昇任、面倒を見てもらった上司のために裏の仕事も引き受けるようになり、徐々に警察組織に染まっていく。警察の実態を数々の実例を元に真正面から描いた社会派ドラマ。
とある高校、それぞれの生徒たちがそれぞれの日常を送ります。時にはある瞬間に日常がぷっつり終わることもあります。
実話に基づいた原作の映画化。オーストラリアの「未開人アボリジニを白人社会に適応させるため」の混血児隔離同化政策によって引き離される母と子。さらわれた3姉妹が収容されたのは2400km離れた場所にある息苦しい寄宿舎。よし脱走よっ。
8人の医学生が雪山を訪れ山小屋に寝泊まり。さて問題です。友人たちが携帯圏外の山小屋へ行く映画は?「13日の金曜日」正解だがあの時代は携帯がない。じゃあ「死霊のはらわた」?
中学1年生のとあるクラス。教師森口悠子(松たか子)が静かに語り始める告白を皮切りに起こる中学生たちのいろんなドタバタと顛末。
俄に注目の「mute ミュート」のJ.T.ペティによるモンスターパニック映画。邦題に「ディセント」のパチモンタイトルを付けられた哀しき作品ですが、もちろん「ディセント」とは無関係。19世紀の開拓時代のアメリカを舞台に、白人、黒人、先住民、そしてその他部族を描きます。
刑務所の職員として着任したフアン(アルベルト・アンマン)が出勤日前日に刑務所の見学に訪れている最中、突然囚人の暴動が勃発し混乱に巻き込まれ、アクシデントで第211監房にひとり取り残された彼は、とっさの機転で囚人のフリをして身の安全を図ることに。
スペイン映画祭で「第211監房」として上映された、ゴヤ賞主要8部門堂々の受賞作品。
監督、脚本、製作、主演と全てをこなしたマリナ・ドゥ・ヴァンがお届けする年頃女性の心の襞。どろどろのぐちょぐちょ。苦悩、欲望、緊張、孤独、不安、狂気・・・。求めるものは救済か破滅か自己同一性の確保か。「イン・マイ・スキン」は油断できない映画。
クエイ兄弟による幻想的なアート映画。独自の世界観と映像美が冴え渡る。魂を失った歌姫、歌声に魅せられたマッド・サイエンティスト、招かれた調律師が織りなす美の饗宴。
恋はだましあい。映画はトリック。気軽なキスが運命を変え、誰かの視線が危険な三角関係を追う。人の心を踏みにじり、転がり続ける物語、二転三転怒濤の展開にお口あんぐりラブ&サイコ・スリラー・メタフィクションの変作。