ラブリー・リタ

少女リタです。ちょっとおしゃまで不機嫌さんです。あたしは可愛い女の子、けど毎日なんて退屈なの。なんてつまらないのかしら。私を認めて。可愛いと言って。ラブリー、リタ。
などと暢気に構えていられる映画じゃありません。ハネケの弟子、ジェシカ・ハウスナーのデビュー作は揺れ動く乙女心と不機嫌の頂点。

アリゾナ・ドリーム

叔父の結婚式のためにアリゾナへやってきた青年(ジョニー・デップ)を取り巻く恋と破滅と人間模様。
エミール・クストリッツァ1993年の国家幻想的屈折アメリカン・ドリーム。

変人村

若者たちがクラブでナンパした女の子の自宅、街からめちゃ遠いド田舎の屋敷へ遊びに行きます。出迎えるのはちょっと怖そうな使用人ジョセフ。やばそうなジョセフをヴァンサン・カッセルがノリノリで演じます。
キキ・ピカソの倅でアングラアーティストでもあるキム・シャピロン監督のデビュー作。

そして、私たちは愛に帰る

ドイツで暮らすトルコ系の年老いた父と子、その父が囲う娼婦、トルコで政治活動に身を投じ、国を追われドイツに不法入国してくるその娼婦の娘、一文無しのその娘を匿うドイツ人女学生とその保守的な母親。
ドイツとトルコの社会情勢に影響を受ける3組の親と子の絡み合う物語。愛と喪失、死と再生の旅路。ファティ・アキン監督2007年の名作。

ルート・アイリッシュ

兵隊派遣の民間会社に所属し、イラク戦争やアフガニスタンに出向く傭兵たちにスポットを当てた「ルート・アイリッシュ」です。彼ら民間兵の無様で病んだ暮らしを描くケン・ローチの社会派鬱々ドラマ。

この愛のために撃て

看護助手の冴えない男が主人公です。妊娠中の奥さんが誘拐されてしまいまして、入院中のある人物を病院から連れ出せという犯人からの指示に従います。一見、巻き込まれ型バイオレンスアクションですがその実態はかっこいい任侠ハードボイルド。

ディクテーター 身元不明でニューヨーク

サシャ・バロン・コーエンとラリー・チャールズ監督のコンビ、「ボラット」「ブルーノ」に続く劇場映画第三弾。独裁国家ワディヤのアラディーン将軍がNYへやってきて巻き起こすドタバタブラックコメディ。

RUBBER

生きたタイヤがころころ転がって動物や人を殺す不条理系コミカルスプラッター「Rubber」は、カンヌの監督週間にも出品され予告編だけで各方面の話題をかっさらった2010年の怪作。これ観ました。タイヤがころころ転がります。

スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜

大統領予備選にまつわる選挙事務所サスペンス。リベラルで男前の州知事に付いて予備選で勝たせようと頑張る選挙スタッフのあれこれ物語です。野望と理想を抱く若きエリートコンサルタントの仕事ぶりをドキドキドラマで展開。

サラの鍵

1942年、フランス警察によるユダヤ人一斉検挙の朝、少女サラは弟を納戸に隠して鍵をかけ、すぐに戻ると告げますがそのまま隔離され後に収容所に連れて行かれます。
一方現代、女性ジャーナリストが引っ越してこようとしているアパートに、かつてフランス当局によるホロコースト事件の被害者一家が住んでいたことを知り調査を開始。
少女サラの過酷な人生と、サラを探す女性ジャーナリストの人生。

本当はエロいグリム童話~ RED SWORD レッド・スウォード

古来からの異形の一族である狗神と、その狗神退治の宿命を背負って生まれた赤ずきん赤月紅子の死闘が繰り広げられます。友松直之監督による本当はエロいビデオ作品。

トロール・ハンター

ノルウェーの山奥で密猟者を取材しようと意気込む3人の大学生。彼らが出会うのは熊ではなく・・・北欧の妖精トロールであった。なんとトロールは実在したのだっ。

ムカデ人間2

「ムカデ人間」の続編、というか3部作(の予定)2作目「ムカデ人間2」です。映画「ムカデ人間」大好き男が「よしおれもムカデ人間を作ろう。しかも12人で」と決めたかどうだか、とにかく人を集めて繋げようとしています。

カラスの飼育

父親が知人女性との情事の最中に急死する様子をじっと見つめる三姉妹の次女アナ。彼女に芽生える哀しいばかりの悪意を描きます。
「ミツバチのささやき」のアナ・トレントを大々的にフューチャーしたカルロス・サウラ1976年の名作。

コントラクト・キラー

真面目に勤めてきた仕事を失い人生に絶望した男が自死を決意するも上手くいかず、ついに殺し屋に自分殺害を依頼します。
アキ・カウリスマキ1990年の労働者階級サスペンス喜劇。

テイク・シェルター

大災害による終末の恐怖に囚われた男の物語。悪夢は災害の予知なのか、精神疾患なのか。家族のためにシェルターを整備します。
完璧な脚本、見事な演技、圧倒的な完成度。大絶賛。こんなの知らなんだ。なんだこれは。