スイミング・プール

フランソワ・オゾン監督のことを「映画技法の百貨店や〜」などとふざけて言ってますが2003年の「スイミング・プール」なんかはまさにそういうのが実感できる作風です。やや行き詰まり気味の女流作家サラ(シャーロット・ランプリング)が出版社社長の持ち物である南仏の別荘を使わせてもらうことになり落ち着いて執筆活動をしようととした矢先に現れる社長の娘、奔放なジュリー(リュディヴィーヌ・サニエ)です。

フィッシュ・タンク

労働者階級の団地に住む荒くれ少女ミアの物語です。昼間から酒を飲みだらしなく男を連れ込む母親、ミアと同じくらい言葉の汚い妹と暮らしています。貧乏地帯貧乏アパート澱んだ空気狭い世界、こんな世界はいやだこんな小汚い水槽の中で腐るのは厭だ。イギリスの不況系ピュア系少女の青春映画。

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

デビュー間もない頃から才能を発揮しまくっていたウェス・アンダーソン監督の長編三作目にあたる2001年「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」観ました。かつて天才ファミリーと脚光を浴びながらその後崩壊してしまった家族、20年後にまた家族としてやりなおそうではないかと策略を練る父親です。言うことなし。とことん面白い。

モンティ・パイソン ある嘘つきの物語 ~グレアム・チャップマン自伝~

グラハム・チャップマンが生前執筆した自伝を元に製作されたアニメ作品。モンティ・パイソンのメンバーが吹き替えで参加したり、その後の復活大イベントなどに繋がる一連のムーブメントのわりと最初のほうで公開されとにかく話題沸騰で興奮状態だったそういう作品です。

昔々、アナトリアで

刑事検事に犯人警官穴掘り人に軍警察、むさ苦しい男たちがぞろぞろと車で荒野を移動しております。いや荒野でなくて畑や湧き水もありますが、不安感掻き立てる何もない小アジアの田舎の一角です。ここで何をしているかというと死体を探しているのです。

スノーピアサー

ポン・ジュノ監督がフランスの人気コミックを原作としたSF娯楽大作をハリウッドのビジネスとして作るという、まるで信用ならないこの映画、見もせずに決めてかかってはいけません。相当な面白さでポン・ジュノやっぱり天才。

ラスト・エクソシズム2 悪魔の寵愛

「ラスト・エクソシズム」の続編、パート2です。近頃この手のパート2が立て続けに出ております。さてこの「ラスト・エクソシズム2」は完全に前作の続きです。ですが映画のテイストは全く異なります。なかなか挑戦的なパート2です。

ヒューマン・レース

街の人々がどこかわけのわからない場所に連れてこられて競争させられます。最下位で差を付けられたり、ルートを外れたり、放棄したり、そういうことすると無残に殺されます。

トライアングル

シングルマザーのジェスはヨットセーリングに誘われて参加、男女6人がが乗る船が海へ出たところで天候が悪化し遭難、そこへ通りかかった大型船舶、やれ助かったと乗り込むが、人っ子ひとり見当たらない、乗組員はいないかと、船内探索してますと、袋を被った殺人鬼、出た出た出たーと大あらわ。で、そういう話ですがそういう話じゃありません。無間地獄の哀しく辛い物語。

PARIS(パリ)

セドリック・クラピッシュ監督2008年の「PARIS(パリ)」はパリで暮らすさまざまな人の日常を切り取る群像劇。ジュリエット・ビノシュ、ロマン・デュリス、メラニー・ロラン、ファブリス・ルキーニを始めいろんな映画でお馴染みの面々が一挙総出演。

インポッシブル

家族旅行中にスマトラ島沖地震による大津波に遭ってしまった家族のドラマです。監督がJ・A・バヨナと聞き何が何でも観なければと観た「インポッシブル」は並みのファミリー映画とは訳が違います。

コズモポリス

金融界で成功した若き実業家がオフィス代わりに使用して引き籠もっているリムジン世界内に現れる幻惑的エピソードで綴る文芸的破滅物語。デヴィッド・クローネンバーグ2012年の警告。