インプリント ~ぼっけえ、きょうてえ~

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ホラー監督13人による「マスターズ・オブ・ホラー」シリーズのひとつ、三池崇史のアメリカ資本映画でのデビュー作品。ねちっこく残虐。
インプリント ~ぼっけえ、きょうてえ~

「マスターズ・オブ・ホラー」はケーブルテレビ用のテレビ映画シリーズですが、その内容はかなり充実しています。ダリオ・アルジェント、トビー・フーパー、ジョン・カーペンターなど豪華メンバーで構成されいて、その中に唯一の日本人監督、三池崇史がこの「インプリント〜ぼっけ、きょうてえ〜」を引っさげて参加、あまりの残虐にアメリカで放送中止になってしまいました。あれまあ。

ストーリーは明治時代の日本で、遊郭のお話です。一言で言ってしまえば女郎の苛めと拷問です。一言でなくとも女郎の虐めと拷問です。つまり、女郎の虐めと拷問に尽きるという作品となっております。

あまりにも陰湿でひどい苛め、あまりにも理不尽で残虐でねちっこい拷問、もうこれはいったい、何のために作ったんですかと聞きたくなるような悪趣味な作品です。でもそこがいい。

原作は岩井志麻子のの「ぼっけえ、きょうてえ」で、本人も出演しているんだとか。

映画を包む雰囲気は日本文芸映画っぽいじめじめとした陰湿さにつつまれています。下手な英語も不気味さに一役買っています。
文芸的でアーティスティックです。日本の田舎感閉塞感もよく出ています。そんでもって女性をいたぶり尽くすし、生理的嫌悪感を感じさせます。不安で不快感で締め付けられること請け合い。

三池崇史監督を大好きな世界の映画人も多くて、カリスマ性もあるんですが、実は正直なところ私個人はなぜこれほど三池監督が持ち上げられているのか、ちょっとわからないところもあります。とはいいながら、結構前に観たこの「インプラント」も脳内に焼き付けられたりしていますので、何かしら強い力があるのは確かです。多くの人がぐっときているのも不思議ではありません。

「マスターズ・オブ・ホラー」にはダリオ・アルジェントの「愛しのジェニファー」や、トビー・フーパーの「ダンス・オブ・ザ・デッド」など、面白いのがたくさんあります。

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