物語中程までのシーン毎に現れる「錯乱落ち」に失笑。一つ一つのシーンの落ちが全部「錯乱して絶叫」ですよ。なんじゃこれは。
最初から呪いを前提としすぎるあまりドキュメント調が茶番に見えます。ここまでベタにしなくてもよいのに。特に何ですか、あの伏線を完結させるための無理矢理な集団自殺は。
しかし劇場に観に来てたむろしている若者たちはコンビニ弁当を食べながらも「何いまの」「意味わからん」「どういうこと」「さあ」「これフィクション?」
と、このベタさどころかストーリーさえも追えていないご様子でした。むー。想像以上の低脳化が進んでいますね。
この手のお客は、作家名や出版社名でネット検索もしてくれなさそうな層なので、二番煎じのメディアミックス広告も意味をなさなかったかもしれません。 いったい誰に向けてのメディアミックス広告だったのでしょう。
褒めるところといえば、後半の矢継ぎ早な展開からは面白いです。画面に釘付けです。
後半のあの面白さと怖さを盛り上げるためにも、前半はクールにやってほしかったなあ。惜しいなあ。
対象と動機のない呪いは呪いとして弱いというのが見終わっての印象。
あと蛇足ですが、行方不明になった主人公小林氏のその後なんですが、ポンチョを身にまとい盗賊と戦いながら砂漠を旅している間の抜けた姿をなぜか空想してしまった。
馬鹿馬鹿しい空想をしながらでないとまともにつきあいきれません。
なんでこんなのをわざわざ劇場で見たんだろう。
2005.08.05