怪しい屋敷に住む老夫婦を演じるのが何とジーナ・ローランズとジョン・ハートのおふたりです。この人たちが老人ということにまず驚きが。
ジョン・ハートは今ではすっかり老人役がお似合いですが(「ルワンダの涙」とか)この映画を見たときはそういうの知らなくてびっくりした。
「エイリアン」や「エレファント・マン」そして何より、青臭い頃にとてつもないショックを与えてくれた「ミッドナイト・エクスプレス」のイメージが強すぎて老人姿がちょっとショックでした。
でも実は「コンタクト」や「パフューム ある人殺しの物語」など随所でちょくちょく観てるのよね。うっかりしがちですけど。
そしてジーナ・ローランズです。老婆の役なんですよね。これには映画を見ている最中気付かなくて「やたら煙草の吸い方がカッコいい老婆だな。こんなカッコよく煙草を吸う人はジーナ・ローランズしかいないと思っていたが・・・本人かいっ!」というわけで本人でした。
日本で公開もされていないこの「スケルトン・キー」、期待薄のB級サスペンスと思い込んでいたから驚きました。
本編ですが、ケイト・ハドソン演じる心優しい看護師が合い鍵を貰って屋敷を探ります。歴史ある屋敷は、かつて起こった惨劇の跡も生々しい怪しさ満開のものや空気に満ちています。老夫婦にも秘密がありそうです。どうなっていくんでしょう。何が起こるのでしょう。キャロラインを恐怖が支配します。そして看護師探偵として謎に迫ります。
この映画、素晴らしい出来です。なんで日本で公開されなかったんでしょう。大変すぐれた脚本、大物俳優の素晴らしい演技、定番っぽくも上手なミスリードをする演出、誰も想像しない展開、ジーナのカッコいい煙草を吸う姿。文句なしです。
見終わって直後は身体が硬直して動けませんよ。 こんな優れた映画が人知れずこっそりあるなんて、一体全体どうなっているのでしょう。この手のジャンルとしては大傑作の部類と言ってもいいくらいです。
ホラー/サスペンスが好きな人には大いにお勧めできます。是非ともネタバレを喰らわないようにしてピュアな気持ちでご覧ください。
2009.04.11
“スケルトン・キー” への2件の返信