なんで今頃オーメンを観ようなんて思ったのか。なんででしょう。ロードショウ時は、怖くて映画館に行けませんでした。その後は二番館で見て、それからテレビの洋画劇場でもよくやっていました。大流行でした。
この映画をきっかけにしてなのかどうなのか、ヨハネの黙示録が広く一般に認知され、その後の黙示録ネタのさまざまな理解度に貢献しました。
70年代半ばから後半の映画を「古い映画」とどうしても思えなくて、こうやって改めて見てみたりすると「やっぱり古い映画だった」と認識を改めたりしてしまいます。古い映画と言ってもそれは貶めているのではなくて敬愛を込めておるのですが。
で、何度目かの「オーメン」ですが、やっぱり最初のほうの乳母のシーンが素晴らしいですね。不可思議で奇妙な恐ろしさに満ちています。
他の演出はこの時代のホラーと比較するとポップな印象さえ受けます。
リチャード・ドナーは「オーメン」のすぐあとに「スーパーマン」を撮ってますし、「リーサル・ウェポン」や「陰謀のセオリー」など、サスペンスフルなアクション映画で才能を発揮しておられます。
「オーメン」というと、孤高な映画というイメージがありそうですが、その流れで見るとホラーというよりサスペンス的なアクション映画と捉えられそうな気もいたしますね。
「オーメン」と言えばあの印象的な音楽ですが、随分久しぶりに見たのが嬉しくて、やや肌寒いながらも春の気配を感じるお散歩中につい口ずさんでしまったりします。
「はーにゃー。はにゃにゃー。はーにゃー。にゃ、はもにゃー」何で猫やねん。
はい。それはこの映画を観るひと月前にみっけ(11歳)を亡くした悲しみを誤魔化すためでございました。
2010.03.12