おやつ映画は必需品なのでいちいち細かくチョイスせずにジェイソン・ブラムプロデュース、ブラムハウスというだけでストックしていて観たりします。実際の話ブラムハウスの映画にはハズレがほとんどなく、それどころか勝率かなり高めで信頼のブランドです。
で、何かも知らずにストックしていた「インフィニティ」というこの映画ですが、改めてポスターアートを見ますと、これ明らかに若年層向けの活劇映画ですね、それすら知らずにいました。
お話は妹と暮らすお兄ちゃんのお話です。お兄ちゃんは手品師ですが麻薬の売人でもあり、尚且つSFチックな超能力の持ち主という、密売人のくせに気弱で優しかったり、かと思えば最後はヒーローみたいに傲慢に暴力を行使したりもします。
若年層向け、しかも少年少女のジュヴナイルみたいな映画ですが、その割に主人公が売人であったり、嫌々ながら敵対不良青年の腕を包丁で切り取ったりする過激なシーンもあります。でも優しくていいやつっていう、何だかミスマッチなイカした設定ですね。
主人公の黒人青年にはちょっとラテン系の可愛子ちゃん彼女ができます。その不釣り合い具合も釈然としませんがミスマッチという言葉はこの映画の裏の一環したメッセージであるかもしれません。
妹は味わいがあってなかなかよろしいです。いいキャラを充てました。
全体を通して何かが特に悪いということはないのですが、何かが良かったということもなく、ブラムハウスの映画でいつも感じるシャキッとしてピリッとしてグッとくる部分が希薄でした。感想としてはもたもたした映画だったなと。演出と編集にちょっと難があったのかなと思いますが、ブラムハウスだからといって例外なく最高傑作ばかりじゃないという当たり前のことがわかってちょっとほっとしたりしました。