教職をクビになってからの波瀾万丈な転落人生、幼い頃の姿などを幻想的に織り交ぜながら主人公川尻松子の生涯を追います。
悲惨とも言える人生を、ポップでカラフル、ファンタジックでコミカルなタッチでスピーディに表現していて、ある意味「走馬燈のような」展開です。
原作小説については未読なのでよく知りませんが、「嫌われ」松子というわりには主人公を善良に描いていますし、幸福な生涯であったと感じるほどの生い立ちです。
幼少期の唄の繰り返しは多少ウザいし、エンディング近くの押しつけがましい感動のくどさは鼻につくものの、そんな些細なことが気にならないほどに全体的にセンスが良く、思い切りのいい映画で、野暮なことを言わず喝采を送ってもいいんじゃないかと思います。
濱田マリちゃんが出演しています。いつぞやは新宿のライブに来てくれてありがとうございます。
この濱田マリちゃんは今でも私のアイドル。忘れもしない「砂場」のファーストライブで「チルドを目指して作りました!」の黄色い声。エフェクターの踏み方と、一曲終える度のあのリアクションはこちらこそ多大なる影響を受けた次第であります。てゆか未だに継承しておりますよ、師匠。