今回は登場人物が老人とアジア系の少年です。華のあるエリーは早々に逝ってしまいますし、犬と鳥が華と言えば華ですが、よくこのような地味な登場人物で物語を膨らませ多くの人に支持される娯楽作品を作り上げたものです。
近頃のピクサーは無声映画的な演出を初めとして、ノスタルジー系を強く打ち出しています。大人はもちろん、子供たちでさえ「懐かしい感じ」を受け取ることができるんではないでしょうか。
そして今回はノスタルジーの権化、老人が主人公です。思い出を家やソファなど物に閉じ込め執着するのが老人の仕事。そんな老人が少年との冒険の果てに執着を辞めて物を捨てるというお話は現代でこそ成り立つ新しい寓話のひとつの形態かもしれません。
CGアニメ映画に関して、ピクサーってところは他の追随を全く許さない高い技術とセンス、完成度を保ち続けています。凄いことです。化け物ですね。 レベルが高すぎて何がどうなってるのかさっぱりです。
というわけで今更この映画について何かを語るとかそういうことは野暮すぎてとてもできません。
普段ゴアとか気違いが大好きな私や我が家の面白奥様もピクサー映画を観たときだけは心がピュアになって涙腺じわ〜ですね。