イギリス映画と言えば不況コメディという妙な定番が出来上がってしまいましたが、イギリスの不況ネタ映画って面白いんですよねえ。「フルモンティ」に「えびボクサー」に「ブラス!」などなど、90年代以降はまるで一つのジャンルのようです。
さて「キンキーブーツ」は伝統と格式の老舗紳士靴メーカーの優柔不断で駄目男の跡継ぎが、ニッチ市場を目指してドラッグクイーンの為のキンキー(変態)ブーツを作るというお話です。
イギリスならではの伝統の紳士靴メーカーの堅さとオカマちゃん用のでかい派手ブーツのおちゃらけの対比、それと同時に、共通するもの作りの情熱とホットな人間関係を描きます。いいですねえ。
イギリス映画ですから、臭い感動ドラマに落ちていくこともありません。あくまでもスマートに、さらりと小気味よくやってくれます。心地がいいんですよね。
2008.6.17