いわゆる難解系とか幻想系とかSF系とか言われている作品で、そういうのにありがちな「当時のヒットソング」など風俗や音楽などを駆使してある世代を直撃する流行スタイリッシュ映画にもなっております。
80年代後期の音楽が青春のツボみたいな人にはガッツリ食い込むかもしれませんね。難解な話と言っても、SFテイストや心理的テイスト、それにポエミーでファンタジックなテイストが豊富なので難解極まりないというわけではなく、イマジネーションあふれる感じです。
作品自体は全然悪くないです。いい感じです。映画内の意味づけや解釈を楽しんだり「こうこう、こういう話だったんだな」「いや、こうこう、こういう話だったのでは」と、いろいろ仮説を立てたりできます。
ただ、まあ「それ風」が少々鼻につく感じもないではなく、食傷気味に感じる人もいるかもしれません。
監督のリチャード・ケリーはテリー・ギリアムが大好きらしいですね。それを聞くと、とたんに好感度がアップしました。「それ風」大いに結構じゃございませんか。
理屈ではなく、直感でファンタジー世界にのめり込むのが一番相応しい鑑賞方法かもしれませんよ。
2008.04.15