マリアが見つけた仕事は麻薬の密売。
うんうん。面白くなってきましたよ。
かなりドキドキする展開です。心臓に悪いです。密売の任を背負ってがんばる美少女マリア。何か不釣り合いですが強引に物語は展開します。
密売先で出会う同郷人がいい人たちでして。これだからラテンの血はやめられない。決して「良いお話」ではありませんが、人の親切が身に沁みる映画となっております。
主人公マリアを演じるカタリーナ・サンディノ・モレノちゃんはこの作品がデビュー作。オーディションで勝ち抜いて女優の座を射止めました。コロンビア人としてはじめてアカデミー賞にノミネートされ、ベルリン国際映画祭では女優賞、インディペンデント・スピリット賞などを受賞したそうな。よかったね。ほんとうによかった。
その他、この作品は受賞・ノミネート歴がすごいです。大小入り乱れて30くらいノミネート・受賞してますね。
カタリーナちゃんは「そして、ひと粒のひかり」のあと「ファーストフード・ネイション」にも出演しています。あー。あの可愛らしい子はこの人だったか。なるほどー。
その後、近作では「コレラの時代の愛」「チェ」にも出ているようです。
さて、この映画は中盤までの緊張感・アート感からは読めない展開にて、最後はアイドル映画の如き軽めの仕上がりになっております。ノミネート・受賞歴の中にカンヌが含まれないところからも、あまり深すぎない映画であることが予測できるかもしれません。しかしだから悪いというものでは決してありません。いろいろあったけどあたしがんばるぞ、っていう前向きな映画の良さってものもあるし、心を直撃する辛さ満開の映画なんか大嫌いという人だってたくさんいるわけですから。
2010.5.30