映画的魅力に溢れています。これはすごい。これは大傑作。
登場人物と同じくらい重要なカメラアングル。この映像は映画本編なのか送られたビデオテープなのかはたまた物語を進めている制作側の視点なのか我々観客の視点なのか。
さらに時系列まで疑ってかかるとすれば、何重にも折り重なった筍状のメタ・メタ映画がただそこに示されているにすぎないという驚愕。
肝心なシーンをすっ飛ばしてポカーンとさせるミステリ的手法も織り交ぜてとことん鑑賞者を引きずり込みます。
そんでもって、役者の演技がまた良い!ジュリエット・ビノシュも怪しいっ。出演の皆様、なんと凄い演技ができるんだろう。出てくる車も可愛いし(これは個人的な興味の範疇すね)
長回しは恐ろしいし、頭がくらくらします。
息をするのも忘れてのめり込んで観ていると唐突に流れるエンドクレジット。えっ?もう終わり?
でも一応完結しているところはクレジット直前に何となく示されたし、ゆっくり反芻咀嚼させていただきましょう。
カンヌ国際映画祭三部門受賞
2006.08.04
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