1981年の歴史的映画「死霊のはらわた」のリメイクです。ただのリメイクだと思っていたらサム・ライミ製作。ブルース・キャンベルも製作。何で今更こんなことするのだろう、スパイダーマンの疲れを癒やすためでしょうか。わかりませんが、とにかくリメイクです。
今時だなあと思うのは登場人物たちのちまちましたドラマ部分です。山小屋に集う設定やキャラクターなどが、ちゃんとしていると言えばちゃんとしているんですが何やらちんまいです。ちんまいっていうのはちっちゃいって意味です。昔の映画みたいに、ただ馬鹿なだけの若者たちじゃないんですね。ちょっと昔のアメリカンホラー映画では頭の悪そうなやつらがひゃっほーとかいいながらバタバタ死んでいったものです。今時のは好感度高いキャラクターに設定してある場合が多くて、死ぬと可哀想なんですよね。
リメイクだからしてもちろんオリジナルにあったインパクトなんかはありません。でもよくできてるなと思いました。ちゃんとたっぷり楽しめます。
グロシーンの多くに生理的嫌悪感をもよおすような痛い系描写が目立ちます。先端系とか細かい系です。こういうのは身をよじる描写ですが、これもちんまい系と言えるかもしれません。
すんごく怖かったりしますし、話の流れも面白いし、最後のほうは笑えたりします。オリジナルのリメイクでありながらその後の「2」や「キャプテン・スーパーマーケット」的な要素も入りこんでいるのですね。
オリジナル「死霊のはらわた」を観た時は怖くて怖くて震え上がっていました。しかしホラー映画マニアたちは笑っていました。恐怖と笑いは紙一重といいますが、派手なグロ描写を笑い飛ばせるような心境には到底なりませんでした。でも今ではそういう心境に簡単になれたりします。症状が悪化しているのでしょうね、きっと。