たばこ
さてなんと言っても劇場で見逃す大きな理由は数を観たいが故の時間と金銭的な理由ですが、それを除けばタバコです。映画を観る間だけ吸わないでいることはやぶさかではありませんが、ロビーでもくつろげないというのは致命的です。道中でもたいてい吸えませんし。
我慢して劇場に辿り着いても、やれやれとほっこりくつろいでから映画を観ることができません。今はもう即物的にただ映画を観るだけでそれ以外の時間は全て我慢です。
何が哀しゅうて金払って我慢大会に参加せにゃならんのかと。非常に馬鹿らしいので劇場はなるべく避けます。
で、今日はそういう方面のことが言いたいのではありません。ここは前置きです。タバコ嫌いな人にはすいません。
上映時期・上映期間
ある映画を観たいと思う時、その最初は海外からの情報だったりします。「観たいなー」と思います。
上手くいけば数ヶ月以内に日本で上映されます。しかし下手をすれば1年も2年も後だったりします。さらに、上映されない場合も多いです。それから、予想を超えた邦題が付いて、目当ての映画であることに気づかない場合も多くあります。
まあ大体においては、最初にちょっと気になってから公開されるまでの間に忘れてしまいます。そしていつの間にか公開が終わっていたりして、結局DVDになってから気づきます。
もう一つは地域の問題です。運良く日本公開の情報を得たとします。大抵は東京でやってます。「いいなあ大都会」と思います。その後、上手くいけば全国どさ回りとなりますが、我が地元は中途半端な田舎なので上映がとても遅かったりします。
遅い=興味を失いもう忘れてしまう と、こうなります。
多くの映画が、本国より1〜2年遅れて日本にやってきて、さらに地元の映画館に1年くらい遅れてやってきます。
そうするとどうなるか。もうDVDで発売してたり発売告知がされてたりします。
遅い=DVD出るしそれでいいか、とこうなります。
映画もある程度は鮮度が大事です。「新しい映画をいち早く観たい」という気持ちが多少あります。
劇場でフルプライスの金額を支払う動機としては、この鮮度というものが非常に重要です。
今では駆逐されてしまいましたが昔は名画座というものがたくさんあって、鮮度が落ちたものは安価で上映されていました。
新しい映画=フルプライス
ちょっと前の映画=名画座プライス
と、このようにちゃんと成り立っていました。
劇場も運営が大変なので鮮度が落ちたものを名画座価格で上映できません。1年前の映画でも偉そうにフルプライスです。
「何が哀しゅうて二番館扱いなのにフルプライス出さなあかんねん。もうじきDVD出るし、それでええわ」と、こうなります。
こういう体験が重なると、葡萄に届かない狐のように「鮮度なんてもうどうでもええわ」と、だんだん思うようになってきます。
もともと映画を一過性の娯楽でなく世に残る作品と認識しているので、鮮度に関してはそれほど重要視していたわけではありません。でもその態度がどんどんエスカレートしていっているのは自覚できます。
映画の情報
とか何とかぐだぐだ書いてますが、本題はまだそれではありません。
鮮度とか田舎は遅いとかタバコとか価格とかそういう話よりももっと重要な「見逃す理由」があります。
それは情報です。
今と昔の何が違うって、日本に入ってくる映画がほんとに増えました。
映画人口は激減しているのに入ってくる作品は激増しています。多様化というやつですね。
たいへんありがたいことですが、もうね、どんな映画が入ってきて上映されてるのか、あるいはDVDスルーでディスク化されているのか、これがね、ぜんぜん把握しきれません。
映画を見逃すパターンの中で、とりわけ大きい理由は実はフェルナンデス、もとい、これなんです。
情報過多による溺死状態はありとあらゆる分野に及びますが映画もその一つです。
今やってる、あるいはこれからやる映画の情報、これを得るためにはどうしましょう。映画雑誌や映画情報サイトってのが有力そうです。しかし有力ではありません。
雑誌は読まないのでウェブサイトで言いますと、大手の映画情報サイトのいくつかをブックマークしていましたが、まあデザイン的にも内容的にもあまり使い物になりません。
昔の雑誌と同じような発想で作られていて、いくつかのトップニュースや話題が目立つだけです。あるいは広告的にすでに選択されたものを大きく紹介するだけだったり、キュレーター気取りでピックアップして紹介するだけです。純粋な情報はほとんどありません。
映画サイトのうち、情報サイトじゃなくて個性を打ち出した映画紹介サイトであればキュレーター気取りは寧ろいい方向です。そういう意味で参考にしているサイトはあります。
あるいは目当ての映画タイトルがすでに決まっている場合なんかは使い物になります。
でも情報を得るという点から見ると、昔のタウン誌みたいな一般的な情報サイトはまるっきり役に立ちません。
データ網羅
現代のように多岐にわたる映画が上映されたり発売されたりする時代に必要な情報とは何かというと、それは網羅です。
網羅、そして絞り込みです。
つまり使い勝手の良いデータベースです。私が一番望んでいるのはこれです。
多分、今もっとも必要とされているのはフェルナンデスもといこれなんです(しつこい)
各社ごと、話題作ごと、ピックアップ、個別にはいろいろあります。しかし全てをまたがって一覧して眺め回せる情報はほとんどありません。というかまったく知りません。ありますか?もしあったら御免。それ教えてください。
映画に気づかなくてもDVDで観たりします。
MovieBooの記事の中にも「こんな映画やってたの全然知らんかった」と書いてるのが少なからずあります。これはなぜでしょう。
上映に気づかず、DVDだと気づくのでしょうか。そうです。ではそれは何故か。
レンタルというのがあまり好きじゃないし、とりわけツタヤなどは嫌いな部類だったりしますが、ネットレンタルのDISCASにはありがたいところもあるんです。
DISCASのサイトは完璧でないにしろ、理想に近い作りになっています。随分前に褒めましたが、あれから他のサイトが追随したということもなく、相変わらず唯一の「映画を見つけやすい」サイトです。
まずデータベースがあって、網羅できます。
不要な情報の遮断も容易です。
そして、公開年、製作国、ジャンル、映画賞、その他で絞り込んでいけるんですね。これは便利。
他のネットレンタルサイトもiTunesStoreも利便性0で、映画を見つけることに関してまったく足下にも及びません。
旬な映画の情報がこういう作りになっていれば見つけやすいと思うんですね。
これからやる映画や今やってる映画、それから上映はしないけど発売する映画、こうした鮮度の高いタイトルが網羅されていて一覧できて、公開年、製作国、スタッフやキャスト、映画賞、ジャンルや種類、そういった事柄で絞り込んだりソートしたりできれば、観たい映画を発見しやすくなるはずです。
まあ、これを実現しようとしたら会社をまたがって共通のデータベースを運営する必要があったりして大変なことになるので誰もまとめきらず、とうてい不可能だと思いますけど。
そんなわけで情報弱者の情けない戯言でした。
昔は本に関しても似たようなことを考えていたことがあります。
あほみたいなこと書いてないで見た映画の感想文も書かねば。