Hostile シスター

Hostile
養子に貰われた姉妹の挙動が悪魔憑きみたいでおかしいの。という映画「シスター」ですがおかしいのは映画全体です。
Hostile シスター

自宅で観る用の未見の映画が積み上がってくると、なぜそれを観たくて仕入れたのか目的は何だったのかまったく思い出せずただそこに映画が転がってるということによくなります。ホラー映画はおやつとして人生の憩いとして必須なので目につき次第仕入れていたりして特にそういう目に遭います。

さて何かわからんけどずっと前からここにおるな、これ何だろう?まあ何でもいいか、ちょっとくらい骨のあるやつ頼むで。と、観てみました「Hostile シスター」です。

冒頭はちょっといい感じなんですよ。序盤も悪くないです。フランス風、ちょっとアンニュイ?ポエミー?雰囲気ちゃん?いいですいいです。OKです。と、見続けますが、すぐに正体がバレてきます。

雰囲気だけで中身がなく、イメージカットの連続をだらだらと魅せられ続けてすぐに飽きてきました。

養子に貰われた姉妹の怪しいお話なんですが、まあ話は特にないです。何かきっかけがあってカメラが見渡し、でかい音でビビらせて少女系のよく見かけるありきたりな怖そうなシーンを一瞬挟んでカットするということがひたすら続きます。

これはそうですね、まるで予告編ですね。ホラー映画の予告編を想像してください。あれです。あれとまったく同じ演出と編集が約90分間、延々と繰り返されます。プロットを物語ることはしません。簡単な予告編的なセリフばかりでストーリーそのものを描くということをしません。多分、できなかったんでしょうね。

で、やっとのことで終わって「何だこりゃ」と思ってこの映画について調べようとしたら情報がぜんぜんありません。これまぼろしの作品?ほんとは存在しない映画で、ビデオ屋にそれとなく置いてあって被害者が持って帰るのを悪魔が狙っているというこの世のものではない呪いのビデオなんですか?

かどうかは知りませんがホラーマニアさんのブログにかろうじて情報がありました。どのブログでしたっけ。リンクも貼れずに申し訳ないです。

なんと、監督は14歳の少年だそうです!あちゃー。稚拙で実力ないのも当たり前、ストーリーを描く腕前なくて当然、見飽きたようなシーンばかりも不思議じゃない、予告編集みたいな仕上がりも中二なら仕方ない、と、そういうことでありました。
許す。少年ようがんばった。全て許す。最初は物真似でもいい。撮り続けて大きく育て!

と、ここで終わればいつも通りのMoviebooのいい人筆者ですが参院選直後で機嫌の悪い筆者はこれに毒づきます。

14歳の監督はまあいいでしょう。でもね、それを焚きつけてつまらない映画作らせて世界に売りさばいた(いうほど売れてないと思うけど)まわりの大人たちの胡散臭さすよ。だれか狙ったんだろ「若干14歳の監督現る!」とか騒ぎになるとでも思ったか。14歳監督をおだてて無理矢理映画を撮らせてきとうに編集して商売に利用した周りの大人たちの姑息なことよ。ちょっとそういうの気に入らないぞ。ほんとはどうでもいいけど。いや、むしろちょっと良いこととも思ってるけど。なんだ良いことじゃん。

 

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