なぜ今頃最初の「MIB」を観るのかと言えば、最新作の「メン・イン・ブラック3」を観たがっている私が「おもろいよ。おもろいよ」と言っているのに映画部の奥様が耳を貸さないからです。
「観たかったら勝手に観たら?あたしは知らんし。興味ないし」
こんなに嫌っている人にいきなりパート3を見せるわけにもまいりません。もちろん観たかったら一人で観るわけですが、頑固に拒否していても観たら面白がるに決まっているのです。そういうことを私は見抜いています。これまでもハリウッド系娯楽大作やSF系の映画でそういう例が数十本ありました。
・観る前「興味ないし。観たくないし」
・観た後「なにこれ超おもろいし。めちゃすごい」
というわけで懐かしの「メン・イン・ブラック」を仕入れて強制的に見せることにしました。
「何観んの」
「メン・イン・ブラック」
「あたし寝るわ。バイバイ」
「いや待て、そう言わんと。暇つぶしと思って」
「暇はないんや」
なんだかんだと言いながら無理矢理見はじめますな。
いえ、私も公開当時「メン・イン・ブラック」にはあまり期待はしていなくて、どうせつまらない映画だろと舐めていたんですね。でも特撮映画もコメディも基本好きなので、それで観たんですが、そうするとこれが予想に反してとても面白い。内心「こんな映画をこれほど面白がるとは我ながら情けない」なんてちょっと思わないでもなかったんですが、いや当然面白いんですよ。面白い理由もありました。
今回は「MIB3」を観るための布石として久しぶりに観ましたが、やっぱり面白さは変わりません。
どういうところが面白く感じたかというと、ひとつは宇宙人ネタのパロディです。様々な都市伝説やUFO話なんかをコメディのネタとして散りばめてるところでして、強く否定するでも肯定するでもなくパロディとして消化させております。とてもスマートです。
それから宇宙人に乗り移られる男がSFというよりゾンビみたいな表現です。これもゾンビ映画のパロディに見えなくもなくて、お気に入りでした。ギャグのネタとしての動きや行動もたいそう面白いし。それからこの男の妻。この味わい深いキャラクターがたいそう気に入りました。再見してもその味わい深さは健在でした。
それからサブのキャラクターである検死担当の女医です。綺麗でお色気で観た当時も再見した今もやっぱりお気に入りです。単純なヒロインの扱いでないところもいい感じでした。
さらに犬や犬を扱うトミー・リー・ジョーンズの可笑しさをはじめ、これでもかと言わんばかりにたくさんのネタが詰め込まれ、スピーディに展開します。
オチは人情系コメディ映画っぽく、プチ感動も用意されていてじーんとしますし、まあなんせよくできてます。特撮もすごいです。
というわけで今更のMIBですが世の中には今初めてこの映画を観る人だってもちろんいます。
映画が終わり、あれほど毛嫌いしていた映画部の奥様は「何これメチャおもろかった」と目をキラキラさせております。翌日にはこっそり近所のレンタル屋にいってパート2を探したりしております。残念ながらなかったそうですが。
というわけでパート2をすっ飛ばしてパート3を観る準備が整いました。「メン・イン・ブラック3」に続く。
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