私は実は「ハムレット」を知りません。ですので「ハムレット・ゴーズ・ビジネス」のどのあたりがアキ版ハムレットになっているのか、その大事なところがまったくわかりません。
アキ・カウリスマキはデビュー作で「罪と罰」をああいう風にやらかしてますから、基の「ハムレット」を知っていないとオリジナルのいじり具合がよくわからないかもしれませんですね。
「ハムレット」は殺しが絡む王位継承にまつわる悲劇で、亡霊が出てきたり狂人のふりをしたりオフィーリアが出てきたりするやつですよね←なんててきとうな
アキ・カウリスマキの比較的初期の作品です。後に爆裂するおとぼけ系の可笑しさが随所に現れていますが、どちらかというとストーリーをぐんぐん押してくる感じです。
「ハムレット」の愛憎劇をビジネスの現場に置き換えて、悪巧みや悲劇的事件や可笑しなディティールを描きます。
基本コミカルな映画ですが、資本家への風刺が攻撃的でもあり、血生臭いドタバタの果ての不幸を突き放しているふうにも感じます。これは監督の若さ故でしょうか。
相変わらず「美女」役のカティ・オウティネンの魅力も炸裂です。
「ハムレット・ゴーズ・ビジネス」はDVDでは「マッチ工場の少女」とセットになっておりまして「マッチ工場の少女」のついでに観るという人もいるかもしれませんね。
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