観に行ったときの日記があったので転載しますが。
「ミミック」を観る。わりと馬鹿馬鹿しい系の怪獣映画だった。タイトルクレジットのかっこよさにだまされた。タイトルクレジットのところだけ「セブン」みたいなんだもん。
でもだまされたほうが悪い。作った人に責任はない。痛快系娯楽系モンスター映画だと思えばそれなりに楽しく観れます。
1998.07.26
というわけで、後のギレルモ・デル・トロの素晴らしい作品をまだ知らぬ頃の適当な感想メモを当時の日記から引っ張ってきました。
これを観た当時は、予告編やオープニングクレジットのカッコいい編集にだまされ、もっと渋い作品だと勝手に思い込んでいたんで、見終わって「なーんだ、普通かいな」とがっかりした記憶があります。
もちろんそんながっかり感は勘違いです。勝手に全然違う映画を空想して、その空想に当てはまらなかったと文句を言っているのすぎず、単なる子供の我が儘みたいなものです。
「自分が空想した存在しない映画と異なっていたので文句を言う」という、こういういちゃもん系の批判、これはいけません。恥ずかしいです。当時もさすがにそれを理屈ではわかっていても魂までは達観しておらず、素直に楽しめなかったのが惜しいです。かといって今からもう一度見直してみようとも思わないですが。
師匠もまだ長編2作目、もちろん巨匠ではありませんし、単なるメキシコ出身の若手監督のころです。大きなチャンスに恵まれ、きっちり仕事を成し遂げました。
キャリア的に見ると「ミミック」の完成度の高さは賞賛に値するでしょう。やっぱり才能ありありなんですね。
そしてギレルモ・デル・トロが「デビルズ・バックボーン」を公開したのは「ミミック」から4年後、2001年のことでした。